2025年7月27日日曜日

無縁墓地群の思い出話

 幼少時代の遊び場のひとつであった無縁墓地群のすみに、わたしのご先祖のお墓がふたつありました。そのふたつは比較的新しいお墓でもあったので、いわゆる日本で見られる一番オーソドックスな墓石の形をしていましたが(長い月日が経っていたので石はまだら模様でした)、それ以外に、膝丈ほどの、苔むした小さな墓石がたくさん立っていました。高校時代に赴いた際、確認を行ってみたのですが、ある墓石に「天保六年」と刻まれていたのを記憶しています。
 横に寝そべり、ブロックのように積まれてすみに追いやられている墓石もたくさんありました。罰当たりではありますが、幼少時代はそれを背にかくれんぼをしたり、墓石と墓石の間を走り抜けて鬼ごっこをして遊んでいました。

 ある日墓地群で走り回って遊んでいた際、足がもつれて地面にスッ転んでしまったのですが、今思うと墓石に頭を打たなかったのは奇跡だと思います。露で濡れた青草と土の匂いがして「あいたしもた」と思い目を開けると……眼前にコガネグモと、その巣!
 巣が壊れなくてよかったと安堵していたら、ヒシバッタがクモの巣に引っ掛かり、ものすごいスピードでコガネグモにぐるぐる巻きにされていきました。今でも鮮明に覚えています。

 今はネットで動画を探し視聴することができ、探し物を求めやすくなっていると思いますが、あの日、実際に至近距離でこの目で見たことが、なんだかとてもありがたい体験だったなと思います。
 子どもの頃に比べ、かなりインドアになってしまいました。出勤、買い出しやお友だちとお会いする際に外には出ますが……! 体調がよくなって、涼しく過ごしやすくなってきたら、青々した場所に赴き、虫の観察を行いたいです。